ADV7480はスマートフォン又は他の民生用電子機器からの有線、非圧縮デジタル・オーディオ/ ビデオのリンクが必要とされる接続可能なヘッドユニット向けのHDMI® / MHL®組み合わせレシーバで、クラウド・ベースのマルチメディア・コンテンツやアプリケーションの車載情報娯楽システムへのストリーミング、統合をサポートします。
MHL 2.1対応のレシーバADV7480は最大ピクセル・クロック周波数75MHzをサポートしているので、24ビット・モードで最大表示分解能720p / 1080i(60Hz)が可能です。ADV7480はリンク層、トランスレーション層、CBUS電気的ディスカバリ、表示データ・チャンネル(DDC)の命令を処理するリンク・コントロール・バス(CBUS)を備えています。システム・プロセッサによるMHLサイドバンド・チャンネル(MSC)の命令の実行はI2Cバス、あるいは専用のシリアル・ペリフェラル・インターフェース(SPI)バスによって処理できます。CBUSに関連したイベントが起こったことを表示するために専用の割り込みピン(INTRQ3)が用意されています。
ADV7480はMHLソースに5V電圧バス(VBUS)信号を供給する電圧レギュレータの出力をダイナミックにイネーブ又はディスエーブルするイネーブル・ピン(VBUS_EN)を備えています。
HDMI 対応レシーバADV7480は最大クロック周波数162MHzをサポートするので、最大1080pのHDTVフォーマット、最大UXGA(1600×1200@60Hz)の表示分解能が可能です。このデバイスはcapability discovery and control(CDC)機能をサポートするconsumer electronics control(CEC)コントローラを集積しています。HDMI入力ポートには専用の5V検出機能とHot Plug™アサート・ピンがあります。
HDMI / MHLレシーバは長いケーブルでも確実なインターフェース動作を保証する適応型Transition Minimized Differential Signaling(TMDS)イコライザーを内蔵しています。HDMIとMHL両方の電気信号はADV7480の1つのレシーバ・ポートで受信することができます。HDMIとMHLとの自動検出はCD_SENSEピンを通してケーブル・インピーダンスの検出をすることにより実現されます。
ADV7480はHDMI / MHLレシーバからのビデオ信号を処理するコンポーネント・プロセッサ(CP)を1個内蔵しています。このデバイスは、HS / VS / DEタイミングのフリーラン、タイミング調整コントロールとともに、コントラスト調整、輝度調整、飽和度調整のような機能を提供します。
ADV7480は8ビットデジタル入力 / 出力ポートを備えており、8ビットインターリブ4:2:2のSDRモードとDDRモードの両方とも720p / 1080iの入力 / 出力ビデオ分解能までサポートします。
これらのビデオ入力ソースを最新世代情報娯楽システム・オン・チップ(SoCs)へ外付け部品無しにインターフェースできるように、ADV7480はMIPI® CSI-2トランスミッタを備えています。4レーン・トランスミッタは4データ・レーン、2データ・レーン、1データ・レーン・マルチプレクシング・オプションを提供し、HDMIレシーバ、MHLレシーバ、デジタル入力ポートからのビデオ信号を出力するために使用することがでます。
ADV7480にはMHL又はHDMIストリームから抽出したオーディオ・データ用に柔軟なオーディオ出力ポートがあります。HDMI / MHLレシーバは、オーディオ出力での可聴な外部騒音を防止するミュート制御のような、高度なオーディオ機能も備えています。さらにADV7480は時分割マルチプレクス(TDM)シリアル・オーディオ信号を出力するように設定することができるので、8チャンネルのマルチプレックスされたシリアル・オーディオ信号を1つのオーディオ出力インターフェース・ポートで伝送することができます。
ADV7480の設定は2線シリアル双方向ポート(I2C準拠)を介して行われます。
ADV7480は最新のCMOS製造プロセスで製造され、RoHS準拠の9 mm×9mm、100ボールCSP_BGAパッケージを採用しており、-40℃~+85℃の温度範囲で仕様が規定されています。
ADV7480には車載用と工業用があります。
アプリケーション
- 携帯機器
- 車載情報娯楽(ヘッドユニットとリアシートの娯楽システム)
- HDMIリピータとビデオスイッチ