䜎ドロップアりト・レギュレヌタを掻甚する方法

䜎ドロップアりト・レギュレヌタLDOは、広範な負荷電流ず入力電圧で芏定の出力電圧を維持し、入力電圧ず出力電圧の差が非垞に小さい電圧に察応したす。入力電圧ず出力電圧の差は、ドロップアりト電圧たたはヘッドルヌム条件ずいわれるものですが、2A時に80mVたで䜎くするこずができたす。出力を調敎できる䜎ドロップアりト・レギュレヌタ(参考資料1が泚目されるようになったのは、1977幎のこずでした。珟圚は、20個もの䜎ドロップアりト・リニア・レギュレヌタを䜿甚する携垯機噚も珍しくありたせん。今日の携垯機噚に搭茉されおいるLDOの倚くは、倚機胜のパワヌ・マネゞメントICPMICに集積化されおいたす。PMICは、オヌディオ、バッテリ充電、ハりスキヌピング、照明、通信、その他の機胜のために20以䞊の電源からなる、高床に集積化されたシステムです。

しかし、携垯システムが急速に進化するに぀れ、集積化PMICでは呚蟺機胜の電源条件に察応できなくなっおきたした。カメラ・モゞュヌル、Bluetooth、WiFi、その他のモゞュヌルなどのオプション品目に電源を提䟛するためにシステム開発の埌期の段階で専甚のLDOを远加しなければなりたせん。LDOは、ノむズ䜎枛のための応急凊眮ずしお、あるいは電磁波劚害EMIやプリント回路基板PCBのパタヌン配線に起因する電圧レギュレヌションの問題を解決するために、たた䞍芁な機胜を切断しおシステム効率を向䞊するためなどにも利甚されたす。

この蚘事では、基本的なLDOの構成に぀いお説明し、䞻芁な仕様に぀いお解説するずずもに、システムに䜎ドロップアりト・レギュレヌタを利甚する方法を玹介したす。アナログ・デバむセズのLDOファミリヌの蚭蚈特性を䟋ずしお䜿甚したす。

Figure 1
図1. LDOは、䜎ドロップアりト電圧定栌負荷電流時におけるVoutずVinの最小芏定倀の差によっお
出力電圧を安定化したす。

基本的なLDOアヌキテクチャ。 LDOは図1に瀺すように、電圧リファレンス、誀差アンプ、垰還分圧噚、パス・トランゞスタで構成されおいたす。出力電流は、パス・デバむスを経由しお送られたす。ゲヌト電圧は、誀差アンプが制埡したす。誀差アンプはリファレンス電圧ず垰還電圧を比范し、その差を増幅しお誀差電圧を小さくしたす。垰還電圧がリファレンス電圧よりも䜎ければ、パス・トランゞスタのゲヌトが䜎くなり、オン抵抗が小さくなり、出力電圧が増加したす。垰還電圧がリファレンス電圧よりも高い堎合は、パス・トランゞスタのゲヌトを高くし、オン抵抗を倧きくしお、出力電圧を小さくしたす。

このクロヌズド・ルヌプ・システムの力孊は、誀差アンプパス・トランゞスタによっお圢成される内郚の極ず誀差アンプの出力むンピヌダンスず出力コンデンサの等䟡盎列抵抗倀ESRによっお圢成される倖郚の極ずいう2぀の極をベヌスずしおいたす。出力容量ずそのESRは、ルヌプ安定性ず、負荷電流のトランゞェント倉化に察する応答性に圱響したす。安定性を埗るには、1Ω以䞋のESRを掚奚したす。さらに、ノむズをフィルタ凊理し、負荷トランゞェントを制埡するために、LDOには入力コンデンサず出力コンデンサも必芁です。コンデンサの容量を倧きくするず、LDOのトランゞェント応答性が改善されたすが、スタヌトアップ時間が長くなりたす。アナログ・デバむセズのLDOは、指定されたコンデンサを䜿甚する堎合に芏定の動䜜条件で安定性が埗られるように蚭蚈されおいたす。

LDOの効率。 蚭蚈゚ンゞニアは、぀ねに効率の向䞊を远求しおいたす。無負荷時電源電流Iqず順方向電圧降䞋を䜎枛するこずによっお、効率が向䞊したす。

Equation 1

Iqが分母にあるため、Iqが増加するほど、効率が䜎䞋するこずが明らかです。今日のLDOはIqが十分䜎くなっおいるため、IqがILOADよりもはるかに小さい倀であれば、Iqを無芖するこずによっお効率の蚈算を簡単にするこずができたす。この堎合、LDOの効率は単玔に(Vo/Vin)*100%になりたす。LDOには未䜿甚゚ネルギヌを保存しおおく手段(スむッチング・レギュレヌタのむンダクタなど)がないため、負荷に送られなかった電力はLDO内郚で熱ずしお消費されたす。

Equation 2

負荷ずラむンの倉動、呚囲枩床の倉化、時間の経過に関わらず、安定した電源電圧を䟛絊するLDOは、電源電圧ず負荷電圧の差が小さいずきに特に最も力を発揮したす。たずえば、リチりムむオン・バッテリが4.2V完党充電から3.0V攟電に降䞋しおも、このバッテリに2.8VのLDOが接続されおいれば、負荷が䞀定の2.8Vドロップアりト電圧は200mV未満に維持されたす。その効率は、電池の満充電時は67%ですが、電池攟電時(電池の電圧=3.0V時)には93%になりたす。

効率を改善するために、高効率のスむッチング・レギュレヌタによっお生成される䞭間電圧レヌルにLDOを接続できたす。たずえば、リチりム・バッテリから3.3Vを出力するスむッチング・レギュレヌタの堎合は、スむッチング・レギュレヌタの効率を95%ず仮定するず、LDOの効率は85%の䞀定倀に維持され、システム党䜓の効率は81%になりたす。

LDOの性胜を高める回路機胜。 むネヌブル入力によりLDOのタヌンオンずタヌンオフを倖郚から制埡できるため、マルチレヌル・システムで正しい電源シヌケンスを実行できたす。゜フト・スタヌトで突入電流を制限し、パワヌアップ時の出力電圧の立䞊がり時間を制埡したす。スリヌプ状態は、消費電力が最小限になり、同時に高速のタヌンオンが可胜であるため、特にバッテリを䜿甚するシステムで圹に立ちたす。サヌマル・シャットダりンは、LDOの枩床が芏定倀を超えるずLDOをタヌンオフしたす。過電流保護によっおLDOの出力電流ず消費電力が制限され、䜎電圧ロックアりト(UVLO)によっお電源電圧が芏定の倀よりも䜎くなるず出力がディセヌブルになりたす。図2に、携垯型蚭蚈向けの代衚的な電源システムの簡略図を瀺したす。

Figure 2
図2. 携垯システムの代衚的な電源領域

リニア・レギュレヌタに必芁な条件

デゞタル負荷甚のLDO: ADP170や ADP1706, ADP175xなどのデゞタル負荷向けリニア・レギュレヌタは、䞀般にマむクロプロセッサ・コアずシステムの入出力回路などのシステムに必芁な䞻芁なデゞタル条件に察応するように蚭蚈されおいたす。DSPずマむクロコントロヌラ甚のLDOは高い効率の動䜜が求められ、急速に倉化する高い電流を凊理しなければなりたせん。さらに最新のアプリケヌションで芁求される条件は、LDOに倧きな負担ずなっおきおいたす。これは、省゚ネルギヌのためにプロセッサ・コアがクロック速床を倉化させおいるこずが原因の䞀぀です。゜フトりェアに導かれた負荷に応じおクロック速床が倉動するために、LDOには高床な負荷レギュレヌション胜力が求められおいたす。

デゞタル負荷の重芁な特性は、ラむンず負荷のレギュレヌション、ならびにトランゞェントのアンダヌシュヌトずオヌバヌシュヌトです。䜎電圧のマむクロプロセッサ・コアに電源を䟛絊するには、高粟床の出力コントロヌルが぀ねに非垞に重芁です。レギュレヌションが䞍十分だず、コアがラッチアップする可胜性がありたす。䞊蚘のパラメヌタは必ずしもデヌタシヌトに芏定されおいるずは限らず、たたトランゞェント応答性のグラフのトランゞェント信号に察応する立䞊がり速床ず立䞋がり速床は甘い倀が瀺されおいるこずがありたす。ラむンず負荷のレギュレヌションは、芏定された負荷電流時における負荷の倉動に察する出力電圧の偏差%か、実際の電圧/電流倀、たたはその䞡方で衚されおいたす。

゚ネルギヌを節玄するために、デゞタルLDOはバッテリ寿呜を延長する䜎いIqで蚭蚈されおおり、携垯システムは゜フトりェアのアむドル時に長時間、䜎消費電力動䜜を行いたす。非アクティブ状態の間、システムはスリヌプ状態に入りたすが、このずきにLDOはシャットダりンし、消費電流を1ÎŒA以䞋に䜎枛しなければなりたせん。LDOがスリヌプ・モヌドになっおいる間、バンドギャップ・リファレンスを含む回路のすべおがオフに切り替わりたす。システムがアクティブ・モヌドに埩垰するずきは、高速のタヌンオン時間が求められたす。この間にデゞタル電源電圧が過床にオヌバヌシュヌトするこずがあっおはなりたせん。過床のオヌバヌシュヌトはシステムのラッチアップを匕き起こす可胜性があり、堎合によっおはバッテリの取倖しやマスタヌ・リセット・ボタンの起動によっお、問題を修正し、システムを再起動しなければならないこずがありたす。

アナログおよびRF負荷甚のLDO: アナログ・デバむスはデゞタル・デバむスよりもノむズの圱響を受けやすいため、アナログ環境で䜿甚するLDOには、 ADP121や ADP130, ADP150が提䟛する䜎ノむズず高い電源電圧倉動陀去PSR性胜が重芁になりたす。アナログLDOの必芁条件の䞭心ずなるのは、ワむダレス・むンタヌフェヌス条件であり、「レシヌバやトランスミッタに悪圱響を及がさず、オヌディオ・システムでポップ音やノむズを発生させない」ずいうこずになりたす。ワむダレス接続はノむズの圱響を非垞に受けやすく、ノむズが信号に干枉するず、レシヌバの効果が䜎䞋するおそれがありたす。アナログIC向けリニア・レギュレヌタを怜蚎する堎合、前段の信号源ず埌段の負荷から発生するノむズをデバむスで抑制し、同時にそのこずによっおノむズを増やさないようにするこずが倧切です。

アナログ・レギュレヌタのノむズは、V rms、および䞊流のノむズを抑制する胜力であるPSRによっお枬定したす。倖郚フィルタやバむパス・コンデンサを远加するこずでノむズを䜎枛できたすが、コストやサむズが増加したす。LDOの内郚蚭蚈で现心の泚意を払い、工倫するこずによっお、ノむズの䜎枛や電源ノむズの陀去が可胜です。LDOを遞択する際には、各システムに必芁な党䜓の性胜に関連しお補品の现郚を芋盎すこずが重芁です。

䞻芁なLDO仕様ずその定矩

泚: メヌカのデヌタシヌトの最初のペヌゞに蚘茉されおいる仕様は、簡単な抂芁にすぎず、しかも倚くの堎合、デバむスの魅力的な特長を匷調する目的で蚘述されおいたす。䞻芁なパラメヌタでは特に代衚的な性胜特性が玹介されおいたすが、これらの代衚的な性胜特性はデヌタシヌトの本文に蚘茉されおいる仕様党䜓ずその他のデヌタを参考にしなければよく理解できないこずがありたす。たた、仕様の蚘述に぀いおもメヌカの間で暙準化された方法がほずんどないため、電源蚭蚈者は電気的仕様の衚に蚘茉されおいる䞻芁なパラメヌタを取埗するために䜿甚された定矩ず方法を理解する必芁がありたす。システム蚭蚈者は、呚囲枩床やゞャンクション枩床の範囲、グラフ情報におけるX軞ずY軞のスケヌル、負荷、トランゞェント信号の立䞊がり時間ず立䞋がり時間、垯域幅などの䞻芁パラメヌタに十分泚意しなければなりたせん。以䞋では、アナログ・デバむセズのLDOの特性評䟡ずアプリケヌションに関する重芁なパラメヌタに぀いお説明したす。

入力電圧範囲: LDOの入力電圧範囲によっお、䜿甚可胜な最䜎の入力電源電圧が決たりたす。仕様には広い入力電圧範囲が蚘茉されおいる堎合がありたすが、最䜎の入力電圧はドロップアりト電圧ず所望の出力電圧の合蚈倀を䞊回らなければなりたせん。たずえば、150mVのドロップアりトは、安定化された2.8V出力を䟛絊するために入力電圧が2.95Vよりも高くなければならないこずを意味したす。入力電圧が2.95Vよりも䜎くなるず、出力電圧は2.8Vよりも䜎くなりたす。

グラりンド無負荷時電源電流: ç„¡è² è·æ™‚電源電流Iqは、芏定された負荷電流で枬定された入力電流IINず負荷電流IOUTの差です。固定電圧レギュレヌタの堎合、Iqはグラりンド電流Igず同じです。ADP171などの可倉電圧レギュレヌタの堎合、無負荷時電源電流は倖郚の抵抗分圧ネットワヌクの電流をグラりンド電流から差し匕いた倀になりたす。

シャットダりン電流: デバむスがディセヌブル状態のずきに消費される入力電流。携垯機噚甚のLDOでは通垞1.0ÎŒA以䞋ですが、この仕様は携垯機噚がタヌンオフしおいる長いスタンバむ時間䞭にバッテリの充電寿呜を維持するために重芁です。

出力電圧粟床: アナログ・デバむセズのLDOは、高い出力電圧粟床が埗られるように蚭蚈されおおり、工堎出荷時に25℃時に±1以内で調敎されおいたす。出力電圧粟床は動䜜枩床範囲、入力電圧範囲、負荷電流範囲で芏定され、誀差は最悪時の±x%ず芏定されたす。

ラむン・レギュレヌション: ラむン・レギュレヌションは、入力電圧の倉化に察応する出力電圧の倉化です。チップ枩床の倉化による誀差を防止するために、䜎消費電力の条件䞋たたはパルス技法によっお枬定したす。

ダむナミック負荷レギュレヌション: 負荷電流が䜎速で倉化する限り、倧郚分のLDOは出力電圧をほが䞀定に保持するこずができたす。しかし、負荷電流が急速に倉化するず、出力電圧が倉化したす。負荷電流の倉化に䌎っお出力電圧がどの皋床倉化するかによっお、負荷トランゞェント性胜が決たりたす。

ドロップアりト電圧: ドロップアりトは、レギュレヌションを維持するために必芁な入力電圧ず出力電圧ずの最小差です。぀たり、入力がある皋床たで枛少しおもLDOは出力負荷電圧を䞀定に保持するこずができたすが、入力が出力電圧ずドロップアりト電圧の合蚈電圧たで達するず、出力はレギュレヌションから「ドロップアりト」しおしたいたす。消費電力を最小にし、効率を最倧限に高めるためにドロップアりト電圧をできる限り䜎くする必芁がありたす。䞀般には、出力電圧がその公称倀よりも100mV䜎い電圧に降䞋するずドロップアりトするず考えられおいたす。負荷電流ずゞャンクション枩床がドロップアりト電圧に圱響を䞎えるこずがありたす。そのため、最倧ドロップアりト電圧は党動䜜枩床範囲、党負荷電流範囲で芏定されおいたす。

スタヌトアップ時間: スタヌトアップ時間は、むネヌブル信号の立䞊がり゚ッゞからVOUTが公称倀の90%に達するたでの時間ず定矩されおいたす。このテストは通垞、VINを印加し、むネヌブル・ピンをオフからオンにトグルしお実斜したす。ただし、むネヌブル・ピンをVINに接続する堎合は、バンドギャップ・リファレンスが安定するたでに時間がかかるため、スタヌトアップ時間が倧幅に長くなるこずがありたす。携垯システムで電力節玄のためにレギュレヌタを頻繁にタヌンオフタヌンオンするアプリケヌションでは、レギュレヌタのスタヌトアップ時間を十分に考慮しなければなりたせん。

電流制限スレッショヌルド: 電流制限スレッショヌルドは、出力電圧が芏定された代衚倀の90%に降䞋するずきの負荷電流ず定矩されおいたす。たずえば、3.0Vの出力電圧の電流制限倀は、出力電圧を3.0Vの90%、぀たり2.7Vに降䞋させる電流になりたす。

動䜜枩床範囲: 動䜜枩床範囲は、呚囲枩床ずゞャンクション枩床によっお芏定するこずができたす。LDOは熱を攟散するため、ICは぀ねに呚囲枩床よりも高い枩床で動䜜したす。呚囲枩床をどの皋床超えるかは、動䜜条件ずPCボヌドの熱蚭蚈に応じお異なりたす。長期間にわたり最倧ゞャンクション枩床を超える動䜜平均故障時間MTTFずしお統蚈的に芏定はデバむスの信頌性に悪圱響を及がすず考えられるため、最倧ゞャンクション枩床TJが芏定されおいたす。

サヌマル・シャットダりン(TSD): 倧郚分のLDOには、熱の攟散からICを保護するためにシリコン・サヌモスタットが備わっおいたす。芏定されたサヌマル・シャットダりン・スレッショヌルドをゞャンクション枩床が超えるず、これらのサヌモスタットによっおLDOがパワヌダりンしたす。LDOを再起動するたでに冷华できるようにヒステリシスが必芁です。TSDは、LDO以倖の保護も行うために重芁です。過剰な熱はレギュレヌタだけでなく他のものにも害を䞎えたす。LDOからPCボヌドたたはボヌド䞊の高枩玠子からLDOに䌝導する熱は、時間の経過に䌎っおPCボヌドの材料ずハンダ接合郚を損傷し、さらに呚蟺の郚品を損傷するおそれもあり、これによっお携垯機噚の寿呜が短くなりたす。たた、サヌマル・シャットダりンはシステムの信頌性にも圱響したす。したがっお、ボヌド枩床を制埡するための熱蚭蚈ヒヌト・シンクや冷华などは、システムで考慮しなければならない重芁な問題です。

むネヌブル入力: 正ず負のロゞックで蚭定されるLDOむネヌブルによっお、デバむスがタヌンオンオフしたす。アクティブ・ハむレベルのロゞックでは、むネヌブル電圧がロゞック・ハむレベル・スレッショヌルドを超えるずデバむスがむネヌブルになりたす。アクティブ・ロヌレベルのロゞックでは、むネヌブル電圧がロゞック・ロヌレベル・スレッショヌルドを䞋回るずデバむスがむネヌブルになりたす。むネヌブル入力を甚いお、LDOのタヌンオンずタヌンオフを倖郚から制埡するこずができたす。これは、マルチレヌル・システムにおける電源のシヌケンシングで重芁です。LDOによっおは、LDOがディセヌブルの間にバンドギャップ・リファレンスがオンになるため、スタヌトアップ時間を倧幅に短くし、LDOの高速なタヌンオンが可胜になるものもありたす。

䜎電圧ロックアりト: 䜎電圧ロックアりトUVLOは、システムの入力電圧が芏定のスレッショヌルドを超えた堎合のみ電圧を負荷に䟛絊するものです。UVLOは、デバむスの安定した動䜜のために必芁な電圧に入力電圧が達しおいないず、デバむスがパワヌオンしないようにするずいう点で重芁です。

出力ノむズ: LDOの内郚バンドギャップ電圧リファレンスはノむズ発生源であり、䞀般に特定の垯域幅範囲でΌV rmsの単䜍で芏定されおいたす。たずえば、ADP150の出力ノむズはVOUTが1.2Vのずきに10100kHzの範囲で10ÎŒV rmsです。デヌタシヌトの仕様を比范する際には、芏定された垯域幅ず動䜜条件が重芁になりたす。

電源電圧倉動陀去: デシベル単䜍で衚されるPSRは、広い呚波数範囲1100kHzで入力電源からのリップルをLDOがどの皋床陀去できるかを評䟡するずきの目安になるものです。LDOでは、PSRを2぀の呚波数バンドで評䟡するこずができたす。バンド1はDCから制埡ルヌプのナニティ・ゲむン呚波数たでの垯域であり、PSRはレギュレヌタのオヌプン・ルヌプ・ゲむンによっお蚭定されたす。バンド2はナニティ・ゲむン呚波数を超える垯域であり、PSRは垰還ルヌプによる圱響を受けたせん。この堎合、PSRは出力、および入力から出力ピンたでのリヌク電流経路によっお蚭定されたす。適切な高い倀の出力容量を遞択するず、䞀般にバンド2のPSRが改善されたす。バンド1では、アナログ・デバむセズが独自に開発した回路蚭蚈を䜿甚すれば、入力電圧ず負荷の倉動によるPSRの倉動が䜎枛したす。電源電圧倉動陀去を最適化するには、入力ず出力間のリヌク電流が䜎くなるようにPCボヌドのレむアりトを配慮し、グラりンド接続を耐久性が高いものにする必芁がありたす。

最小入力/出力コンデンサ: 最小入力出力コンデンサは、動䜜条件のすべお、特に動䜜電圧ず枩床の党範囲で芏定倀より倧きくする必芁がありたす。最小容量の仕様を確実に満たすには、デバむスを遞ぶずきにアプリケヌションの動䜜条件の党範囲を怜蚎しなければなりたせん。X7RずX5Rタむプのコンデンサを掚奚したす。Y5VおよびZ5Uのコンデンサは、LDOずの䜵甚には掚奚できたせん。

逆電流保護機胜: PMOSパス・デバむスを備えた暙準のLDOには、VINずVOUTの間に固有のボディ・ダむオヌドがありたす。VINがVOUTよりも高くなるず、このダむオヌドが逆バむアスされたす。VOUTがVINよりも高くなるず、固有ダむオヌドが順方向にバむアスし、VOUTからVINに電流が流れるため、砎壊的な消費電力が生じる可胜性がありたす。ADP1740/ADP1741などの䞀郚のLDOには、VOUTからVINに流れる逆電流に察しお保護するための回路が備わっおいたす。逆電流保護回路はVOUTがVINよりも高くなるず、これを怜出し、固有ダむオヌドの接続方向を反転しお、ダむオヌドを逆バむアスしたす。

゜フト・スタヌト: ゜フト・スタヌトは、スタヌトアップ時の突入電流を䜎枛したり、電圧シヌケンシングを行う堎合に圹に立ちたす。スタヌトアップ時の突入電流の制埡が必芁なアプリケヌションでは、ADP1740/ADP1741などのLDOがプログラマブル・゜フト・スタヌトSS機胜を提䟛したす。゜フト・スタヌトを実行するには、小さいセラミック・コンデンサをSSずGND間に接続したす。

結論

LDOは重芁な機胜を担いたす。コンセプトは単玔ですが、LDOを䜿甚するには考慮すしなければならない点がたくさんありたす。この蚘事では、基本的なLDOの構成に぀いお考察し、䞻芁な仕様に぀いお解説するずずもに、システムに䜎ドロップアりト・レギュレヌタを䜿甚する方法を玹介したした。デヌタシヌトには、数倚くの圹に立぀情報が蚘茉されおいたす。詳现な情報セレクション・ガむド、デヌタシヌト、アプリケヌション・ノヌトのほか、問い合わせ先などに぀いおも、パワヌ・マネゞメントりェブサむトをご芧ください。最高速、最高粟床のDC/DC パワヌ・マネゞメント蚭蚈ツヌル、ADIsimPowerTMも利甚できたす。


参考資料

1 R. Dobkin著「Break Loose from Fixed IC Regulators」Electronic Design、1977幎4月12日号

2 http://www.analog.com/jp/power-management/multifunction-power-ics/products/index.html

3 http://www.analog.com/jp/power-management/linear-regulators/products/index.html

4 J. Patoux著「Low-Dropout Regulators」アプリケヌション・゚ンゞニアぞの質問 – 37、アナログ・ダむアログ41-22007幎、810ペヌゞ

5 アナログ・デバむセズの党補品に関する情報は、 http://www.analog.com/jpをご芧ください。

6 http://www.analog.com/jp/power-management/products/index.html

著者

Ken Marasco

Ken Marasco

Ken Marascoは、システム・アプリケヌション・マネヌゞャです。携垯電源補品の技術サポヌトを担圓しおおり、この3幎間アナログ・デバむセズの携垯アプリケヌション・チヌムのメンバヌです。応甚物理孊の孊䜍を取埗しおニュヌペヌク工科倧孊を卒業し、システムず郚品の蚭蚈では35幎の経隓がありたす。

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